日光と言えば、「輪王寺」
日光というと、殆どの人が思い浮かべるのは、「東照宮」だと思いますが、東照宮は1617年(元和3年)徳川家康公を「東照大権現」という「神」として祀る神社として創建されたのに対し、輪王寺は、東照宮創建から遡ること851年前、
766年(奈良時代、天平神護2年)に勝道上人により山岳信仰の寺として創建されたものであり、東照宮より遥かに長い歴史を有している。
輪王寺の境内は東照宮、二荒山神社の境内とともに「日光山内」として国の史跡に指定され、「日光の社寺」として世界遺産に登録されている。
日光山は、奈良時代の末に勝道上人(しょうどうしょうにん)によって開かれ、鎌倉時代には将軍の護持僧として仕える僧侶を輩出、
戦国時代には一時、秀吉の敵陣である北条氏側に加担し衰退したものの、江戸時代に入り天台宗の高僧・天海大僧正(慈眼大師)によって復興が進み、
東照宮の創建と共に徳川家の庇護を受けて繁栄を極めたようである。
天海大僧正は、輪王寺の貫主(=住職)としてだけではなく徳川将軍三代(家康公、秀忠公、家光公)の
ブレーンとして奉仕し、幕府から絶大な信頼を寄せられていたようである。
この日光山中興の祖である天海大僧正の御霊を祀る廟所として、1649年に建立されたのが重要文化財である慈眼堂(じげんどう)である。
前段が長くなってしまったが、この慈眼堂の拝殿の耐震補強に神鋼鋼線工業のワイヤロープが耐震補強材として使用されている。
こういった由緒ある建造物に対して、決して目に触れることはないし、目に見えてはいけないが、まさに縁の下の力持ちのように弊社が扱うワイヤロープが、美しい国「日本」の歴史と文化を守るために使用されていることは、非常に喜ばしく誇らしい気持ちになる。
これからも、一層日本の津々浦々の伝統建築物の歴史と文化を守るために、貢献できればと思う。
今までは、日光と言えば、「東照宮」であったが、私の中では先ず「輪王寺・慈眼堂」、その次に「東照宮」、あとは「華厳の滝」や「中禅寺湖」の四季折々の素晴らしい景色、清流で作られた名物の「湯葉料理」や甘さスッキリみずみずしい「水羊羹」である。
このブログをご覧頂いた皆さんは、日光に行った時には、先ず「輪王寺」に行って頂きたい。残念ながら慈眼堂拝殿は一般の拝観は行っていませんが、
本堂である三仏堂、逍遥園(紅葉の名所)、宝物殿、大護摩堂、大猷院等ゆるりとご覧頂きたい。
日光山 輪王寺 公式ホームページ (rinnoji.or.jp)
なお、木造の耐震補強についてのご検討案件あれば、弊社にご連絡頂けますようお願い申し上げます。